下がらない熱に注意、子どもに多い川崎病

下がらない熱に注意、子どもに多い川崎病
2018.03.14 子どもの病気

監修:福島県立医科大学 小児科学講座 教授 細矢 光亮 先生

子どもの熱が何日も下がらない…もしかしたらそれは川崎病かもしれません。過去にも何度か流行している川崎病は、ここ数年、じわじわと増加の様子を見せています。そんな川崎病の症状や治療法について解説します。

この記事のポイント

  • 川崎病は4歳以下が発病者の80%以上を占める、子どもに多い病気
  • 原因は不明だが、過去に何度か流行しており、発病者は圧倒的に日本人が多い
  • 適切な治療を受ければ数日で症状は収まるが、心臓の合併症を起こすこともあり、注意が必要

川崎病とは? 主な症状と診断の基準は

川崎病は1967年に川崎富作博士が発見したことから、このような名前で呼ばれていますが、小児急性熱性皮膚粘膜リンパ節症候群と呼ばれることもあります。大人から子どもまで、年齢や性別に関わらずかかるものの、男女比はやや男児が多く、発病年齢も1歳ごろを中心に4歳以下が80%~85%を占めている、子どもに多い病気です。
以下の6つが、川崎病の主な症状といわれています。

  • 5日以上続く発熱(治療により、5日未満で熱が下がった場合も含む)
  • 両眼の結膜の充血
  • イチゴ舌、もしくは唇やのどが赤くなる
  • 発疹
  • 手足がむくんだり、赤くなったりする(テカテカパンパンに腫れる)
  • 首のリンパ節の腫れ

6つのうち、5つ以上の症状が見られた場合、もしくは4つしか症状が認められなくても心臓に冠動脈瘤が確認された場合、川崎病と診断されます。また、発熱後、BCGの接種跡が赤く腫れ、かさぶたができるのも川崎病の特徴の一つとされています。

心臓の合併症に要注意

冠動脈瘤は、川崎病の発病者に起こりやすい合併症です。冠動脈瘤とは、心臓に酸素や栄養を届けている重要な血管である冠動脈が膨らんで、瘤(こぶ)になったものです。それが原因となって、最終的に心筋梗塞を引き起こすこともあります。川崎病が「子どもの心筋梗塞」と恐れられているのはこのためです。

川崎病は過去に何度か全国的な流行をしたことがあり、今も年間約1万5千人が発症しています。何らかの病原体や遺伝が関わっているともいわれていますが、発見から50年がたっても原因は不明なままです。

川崎病と診断されたら

川崎病と診断された場合、アスピリンとγ-グロブリンという2つの薬を使って治療するのが一般的です。アスピリンは全身の炎症を抑え、熱を下げて、血栓をできにくくするために投与します。γ-グロブリンは、そもそも体内で作られる免疫物質ですが、川崎病の一因に免疫システムの過剰な活性化があると考えられており、大量のγ-グロブリンを投与して免疫の調整を行います。最近はアスピリンとγ-グロブリンに加え、早期よりステロイドを併用する治療も行われています。治療には数日間の入院が必要です。

川崎病は適切な治療を受ければ、多くが数日以内に解熱します。しかし、時には発熱が遷延し、冠動脈瘤を残すこともあります。もし冠動脈瘤ができてしまったら、子ども本人にもそのことを伝え、主治医にしっかり経過をみてもらいましょう。

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