熱性けいれんを起こしやすい子どもが、予防接種時に気をつけておくべきこととは?

熱性けいれんを起こしやすい子どもが、予防接種時に気をつけておくべきこととは?
2017.05.15 予防接種

監修:福島県立医科大学 小児科学講座 教授 細矢 光亮 先生

小さな子どもは発熱時、熱性けいれんを起こすことがあります。熱性けいれんを起こした後、次の予防接種を受ける際、どんなことに注意すればよいのでしょう? 予防接種と熱性けいれんの注意点についてまとめました。

この記事のポイント

  • 熱性けいれんは乳幼児期に発症しやすい傾向がある
  • 熱性けいれんを起こした後は、予防接種までに1か月~3か月は空けること
  • 熱性けいれんを恐れて、予防接種を避けるのはやめましょう

熱性けいれんとは

熱性けいれんとは、高熱を出した際、突然手足が突っ張り、全身が硬直したようになる状態のことです。「ひきつけ」とも言います。体がガクガク震え、顔色が青白くなったり、白目をむいたりすることもあるので、初めてその様子を目にすると驚いてしまうかもしれません。熱性けいれんの発症率が高いのは生後半年~6歳までの間で、その後は成長とともに徐々に発症しなくなっていきます。

乳幼児の熱性けいれんの発症原因は、まだ良くわかっていません。一度、熱性けいれんを起こすと、再発するのはそのうち3割~4割程度。1歳未満で初めて熱性けいれんを起こした人や、家族に熱性けいれんを起こしやすい人がいると、その割合は大きくなり、5割程度になります。熱性けいれんを起こしやすいか否かについては、遺伝的要素も関係するようです。

子どもが、けいれん(ひきつけ)を起こしたら

熱性けいれんは通常、数分以内でおさまります。落ち着いて、子どもをできるだけ横向きに寝かせ、ベルトやボタンを外すなどして、衣服をゆるめましょう。そして、様子を見ます。大体、何分間くらいひきつけの状態が続いていたのか、時計を見てチェックしておきましょう。

舌をかむことはないので、あわてて口の中に手を入れないようにしてください。ただし、嘔吐をしそうなときは、吐いたものがのどや口の中に詰まって呼吸の妨げにならないよう、注意しましょう。

ひきつけ状態がおさまったら、かかりつけの医師(夜間であれば、夜間の診療窓口)に連絡をしてください。けいれんを起こしていた時間や症状を報告し、その後の指示を仰ぎましょう。10分以上ひきつけが続いた場合を除き、あわてて病院に連れていかなくても大丈夫です。

熱性けいれんを起こした後、予防接種はいつから再開してよい?

熱性けいれんを起こしたことがあると、予防接種後の副反応による発熱で、再びけいれんを起こすおそれがあります。そのため、熱性けいれんを起こした後は1~3か月、予防接種を避けるのが一般的です。初めて熱性けいれんを起こした場合であれば、3か月程度、様子を見ることが多いでしょう。何度か熱性けいれんを起こしていて、重篤(じゅうとく)な影響が見られない場合は、1か月程度空けて予防接種をすることもあります。

なお、予防接種後の熱性けいれんを恐れるあまり、予防接種自体を控えてしまうのはやめましょう。予防接種をせずにいると、ひきつけよりも、もっと重篤な病気にかかってしまうかもしれません。心配があれば、かかりつけの医師と相談しましょう。

このページの上へ